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15
2022

帰らない日曜日

CATEGORY映画-欧州
帰らない日曜日
第1次世界大戦後の1924年のイギリス。
その日はメイドたちが年に一度の里帰りを許された「母の日」だったが、ニヴン家に仕える身寄りのないジェーン(オデッサ・ヤング)に帰る家はなかった。
そんなとき、秘密の恋の相手でアプリィ家の跡継ぎであるポール(ジョシュ・オコナー)からアプリィ邸に招かれる。
婚約者のいる彼とつかの間の逢瀬を楽しんだ後、ニヴン家に戻ったジェーンを衝撃的な知らせが待ち受けていた。
やがて小説家になった彼女は、二度と戻ることができない特別な一日を回想する。


施設育ちのジェーンと貴族の跡取りポールの許されざる恋愛。
好奇心と向学心は強いが寄るべくものがないジェーンと、兄を戦争で亡くし必然的に跡取りになって、何処か退廃的なポール。
気が付けば、互いの隙間を埋められる存在だった二人。
何時かは終わりが来ると予感していたジェーンだけれど、それは思いもよらぬ形でやって来た。


作家となり、人生の終焉を間近に感じたから、ポールとの僅かな想い出 ―― 最後の一日が愛おしくなってきたジェーン。
ニブン家の妻がジェーンに語った ――  「何もない事が貴女の武器よ」
作家になるまでのジェーンを支えたのはこの一言だったと思う。
シェイプした脚本も見事だし、行間を読ませる映像が実に美しかった。
ちょっと原作本をよんでみよう。
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