茲山魚譜 チャンサンオボ

キリスト教が弾圧されていた19世紀初頭の朝鮮で、熱心な信徒である学者チョン・ヤクチョン(ソル・ギョング)は最果ての島に流罪となる。
豊かな海と自然に恵まれた島で海の生物の魅力に目覚めた彼は庶民のための海洋学書を著したいと考え始める。
そして島で最も海の生物に詳しい若き漁師チャンデ(ピョン・ヨハン)と出会い、二人は友情を築いていく。

前国王の信任と功績に免じて死罪を免れて流罪となったチャン・ヤクチョン。
役人を筆頭に島民全員が大切に取り扱うレベルに有名な学者。
何かしら探究して記録に残すのが学者の性　――　ヤクチョン先生は海洋生物にハマってしまった。
当初訝っていた島民たちも、いつしかヤクチョン先生に協力するように。
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韓国初の水産動植物図鑑を制作したチャン・ヤクチョンの物語。
海洋生物にドハマりしてする研究者の一方で、いつの間にか世話役の寡婦との間に子供まで作っちゃた人間臭い先生。
若く聡明な漁師チャンデとは世代を超えた友情を育み、互いに高めあう関係を持つまでに。
チョット不思議で楽しい物語は、島民視線というか、過酷な日々を過ごしている庶民の心情を優しく可視化した人間ドラマになってた。
敢えてのモノクロ映像は、どのシーン切り取っても水墨画の様に美しく、鑑賞後の心地良さは半端なかった。