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29
2021

誰も知らない

CATEGORY映画―邦画








誰も知らない
けい子(YOU)は引っ越しの際、子供は12歳の長男の明(柳楽優弥)だけだと嘘をつく。
実際子供は4人いて、彼らは全員学校に通ったこともなく、アパートの部屋で母親の帰りを待って暮らしていたが……。


入居時は二人だけ。
明と年子の妹・京子は駅で待ち、幼い弟・茂、妹・ゆきはスーツケースに入れられて部屋にやって来た。
母親は不定期で消え、戸籍の無い4人は与えられたお金で、部屋の中だけで人目を避けて暮らしていた。
或る日、母親が完全に失踪し、子供だけの生活は破綻を迎えようとしていた。



母親が何やらかしても、それがネグレクトでも、子供にとって縋る大人は母親しかいない訳。

困窮の中で救いの手を差し伸べた他人は"よく知らない"から手を差し伸べたかもしれない。

"よく知ろう"とする大人からは逃げると認識していた子供たち。

"深く知ろう"とした大人がいれば、終盤の悲劇は避けられたかもしれない。

何処か牧歌的な音楽と優しい映像で壮絶な物語を中和した演出が凄いと思う。



スクールカウンセラーをしている知人からプライバシーに配慮して話を聞くけれど、何れも想像の斜め上行くものばかりで啞然としてしまう。

常識が通用しない、理解出来ないレベルで底は抜けちゃってる日本ですよ。












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