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28
2021

海炭市叙景

CATEGORY映画―邦画








海炭市叙景
北国の小さな町・海炭市の冬。造船所では大規模なリストラが行われ、職を失った颯太(竹原ピストル)は、妹の帆波(谷村美月)と二人で初日の出を見るため山に登ることに……。
一方、家業のガス屋を継いだ晴夫(加瀬亮)は、事業がうまくいかず日々いら立ちを募らせていた。そんな中、彼は息子の顔に殴られたようなアザを発見する。


父親をドッグ事故で亡くした颯太と帆波の兄妹は、二人でつつましく生きてきた。
不況でドッグ閉鎖となり颯太はリストラされてしまい、追い詰められた二人は初日の出を見るため山に登ることに。

プラネタリウム職員・隆三と、スナックで働く妻・春代の仲は良くない。
春代の浮気を邪推する隆三だが。

ガス屋を継いだ晴夫だが業績は下り坂で、浄水器の販売も始めたが芳しくなかった。
そんな晴夫の浮気を知った後妻・勝子は、その怒りを義理の息子アキラにぶつけていた。



普通の生活をしていた筈なのに何処かで間違えた。何処かで狂ってしまった。

この事態は余りに不条理、その状況は余りに不本意、不意過ぎて抗えない。

自業自得なのか。 因果応報なのか。 

普通の生活を送りたいだけなのに。

何が必要? ―― 強さなの? 邂逅なの? 諦念なの? それとも・・・

佐藤泰志の未完短編小説集を映像化した群像オムニバスドラマで、これが「函館三部作」の一作目。

「そこのみにて光輝く」「オーバーフェンス」に比べて、ちょっと残酷な物語。

彼等が望んでいたものは普遍なものなんだけれど。
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