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08
2021

猿楽町で会いましょう

CATEGORY映画―邦画







猿楽町
駆け出しのカメラマン小山田修司(金子大地)は売り込みに行った雑誌編集部で、インスタグラム用の写真を撮ってくれる人を探していた読者モデルの田中ユカ(石川瑠華)を紹介される。
ユカに惹かれた修司が猿楽町で撮った写真は周囲に認められ、やがて二人は付き合うことになる。しかしユカは、修司を自分の部屋に入れようとしなかった。



雑誌編集部に売り込みに行った新人カメラマン小山田は、雑貨写真の仕事を回してもらっていた。
そんなある日、新人タレントのスナップ写真を頼まれる ―― その新人が田中ユカ。

ユカの素朴さ、初々しさに忽ち引き込まれた小山田。
ユカのプロフィール写真も撮り、自身もユカの写真でコンテストに公募する事に。

色々有って交際する事になった二人だが、ユカは自分の部屋に小山田を迎える事はない。
そして、小山田はユカの部屋に男性が出入りする処を目撃してしまう。



小山田とユカの出逢った頃。
その一年前、ユカの物語。
そして今現在。

3つのフェーズで描かれる恋愛物語は、そのストーリーの組み立てが絶妙過ぎて忽ち引き込まれてしまった。
互いが疑心暗鬼になる中盤から露わになるのは、必死で生きるために嘘を突き通していくユカの姿。
健気にも映るユカだけれど、下に見ていた人間に同情されるに至って壊れた。
残酷だけど、多分ユカは変わらないでしょ。

プロットも見事ならば、カット割りに始まってカメラマン小山田を意識したような映像も素晴らしかった。
そして、一番は小山田とユカの二人のどちらが主役か、見せ場かを良い意味で曖昧にした演出ではないかと思います。
脇役それぞれにもドラマがある行間も良かったなぁ。
これ、連作短編集にならんかなぁ。
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