15
2020
0
「スパイの妻」「燕 Yan」「サイレント・トーキョー」
CATEGORY映画―邦画

1940年、神戸で貿易会社を経営する優作(高橋一生)は満州に渡り、偶然恐ろしい国家機密を知る。
正義のために一連の出来事を明るみに出そうとした彼は、反逆者とみなされてしまう。優作の妻の聡子(蒼井優)は反逆者と疑いの目で見られる夫を信じ、スパイの妻とそしりを受けても、愛する夫と手に手を取って生きていこうと決意する。
小説版を先に読んでしまったせいか、少し拍子抜けしたというのが率直な感想。
曖昧な物言いになってしまうけれど、少し内容を入れ替えると現代劇にしても良いようなドラマ。
脚本で飛躍した部分を補ったのはキャラ立ちで、蒼井優は特筆ものの演技でした。

28歳の早川燕(水間ロン)は、埼玉で暮らす父親から、台湾の高雄に住む兄の龍心(山中崇)に渡してほしいとある書類を託される。
燕が5歳のときに兄だけを連れていなくなった台湾生まれの母は、幼い燕を中国語の愛称でイエンイエン(燕燕)と呼んでいた。
母と兄の消息が途絶えてから20年以上もの年月が過ぎた今、 燕は複雑な心境で台湾に向かう。
会社整理する父親から相続の件で、台湾で暮らす兄・龍心に会いに行くことになった燕。
彼が5歳の時に両親は離婚、台湾人の母親は兄・龍心だけを連れて帰国していた。
兄弟は再会を果たすが、二人の間には20年の歳月が横たわっていた。
・
兄弟の邂逅と、亡くなった母親への想い、そして燕の自己確認みたいなものがテーマで、意図している処は理解出来たけれど、総じて薄かった。
カメラワークとか映像トーンも良かったので、率直に申し上げて勿体ないと感じてしまった。

クリスマスイブの12月24日、東京・恵比寿に爆弾を仕掛けたという電話がテレビ局にかかってくる。
半ば疑いながら中継に向かった来栖公太(井之脇海)と、ちょうどその場所に居合わせた主婦の山口アイコ(石田ゆり子)の二人は犯人のわなにはまり、実行犯に仕立てあげられる。
朝比奈仁(佐藤浩市)がその様子を遠巻きに眺める中、爆発が起き、次回の犯行予告が動画サイトに投稿される。
渋谷駅爆破テロまでは面白かった。
かなりの緊張感を強いられる脚本と演出だった。
それ以降の尻すぼみ展開は何なんだ。
主人公は不在だし、犯行動機は薄っぺらい正義感だし、事件の収束は強引だし。
似た様なプロットで福井晴敏が書いていて、そっちを映像化した方が絶対に良い。
- 関連記事
-
-
惑星のかけら 2021/01/07
-
2020 LOVE CINEMA 今年の10本 2020/12/31
-
2020 LOVE CINEMA 邦画 2020/12/29
-
アルプススタンドのはしの方 2020/12/28
-
アンダードッグ 前/後編 2020/12/25
-
2020 LOVE CINEMA お家シネマ 2020/12/24
-
「タイトル、拒絶」「生きちゃった」「佐々木、イン、マイマイン」 2020/12/18
-
「スパイの妻」「燕 Yan」「サイレント・トーキョー」 2020/12/15
-
「ミッドナイトスワン」 「星の子」 「朝が来る」 2020/12/11
-
ソワレ 2020/10/28
-
青くて痛くて脆い 2020/10/20
-
窮鼠はチーズの夢を見る 2020/10/16
-
人数の街 2020/10/13
-
狂武蔵 2020/09/27
-
劇場 2020/08/14
-
スポンサーサイト