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11
2020

「ミッドナイトスワン」 「星の子」 「朝が来る」

CATEGORY映画―邦画







ミッドナイトスワン
新宿のニューハーフショークラブで働くトランスジェンダーの凪沙(草なぎ剛)は、養育費を当て込んで育児放棄された少女・一果を預かる。
セクシャルマイノリティーとして生きてきた凪沙は、社会の片隅に追いやられる毎日を送ってきた一果と接するうちに、今まで抱いたことのない感情が生まれていることに気付く。


世間の矛盾を全て飲み込んでくれる新宿の片隅で生きるトランスジェンダー凪沙。
彼女の元にやって来たのは育児放棄されて居場所を亡くした少女一果。
当初、反目しあう二人だったが、バレエと出逢った一果を見て凪沙の中で或る感情が芽生えた。

「マイノリティはいつだって正しい」と云ったのはジャンヌ・モロー
痛みを知っているから、他人の痛みに敏感だし、認めることを知っているし、情も深い。
凪沙は間違いなく母親だった。
中盤から静かに泣いてましたけれど、一果の「見てて・・・」で俺ちゃんの涙腺大決壊。




星の子
父(永瀬正敏)と母(原田知世)から惜しみない愛情を注がれて育ってきた、中学3年生のちひろ(芦田愛菜)。
両親は病弱だった幼少期の彼女の体を海路(高良健吾)と昇子(黒木華)が幹部を務める怪しげな宗教が治してくれたと信じて、深く信仰するようになっていた。
ある日、ちひろは新任の教師・南(岡田将生)に心を奪われてしまう。思いを募らせる中、夜の公園で奇妙な儀式をする両親を南に目撃された上に、その心をさらに揺さぶる事件が起きる。


ちひろだって中3になって、分別もつくようになったからその新興宗教には懐疑的になっている。
だけど病弱だった自身から始まっている事なので両親に何も言えない。
ちひろが何か言った瞬間に両親壊れちゃうだろうし、両親も薄々は感じてるでしょ。
ちひろを取り巻く同級生の優しさがホント良かった。
ちひろは同級生に救われてる。

似たようなノリの新興宗教で家庭崩壊した知人がいるんだけど実際は壮絶っすよ。



朝が来る
子供に恵まれなかった栗原佐都子(永作博美)と夫の清和(井浦新)は、特別養子縁組の制度を通じて男児を家族に迎える。それから6年、朝斗と名付けた息子の成長を見守る夫妻は平穏な毎日を過ごしていた。
ある日、朝斗の生みの母親で片倉ひかりと名乗る女性(蒔田彩珠)から「子供を返してほしい」という電話がかかってくる。

ドラマの視点が前半後半でガラリと変わって、後半はさながらドキュメンタリーの様でもあって息苦しさを感じるくらい切なかった。
「何故、自分だけが・・・」 妊娠した瞬間から社会の辺縁に追いやられた感じ ―― 少なくとも疎外感を感じたであろう生みの親ひかり。
追い詰められた彼女を救ったのは我が子の一言。
感動と云うよりは安堵の想いで押しつぶされそうになった大傑作。
自身が養子として育った河瀬直美監督の想いも詰まっているんでしょうか。


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