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2020
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エンテベ空港の七日間
CATEGORY映画-欧州

1976年のイスラエル。空港からパリに向けて飛び立とうとしていたエールフランスの旅客機がハイジャックされた。
ハイジャック犯は乗員乗客の解放と引き換えに、50人以上の親パレスチナ過激派の解放と500万ドルを要求する。
首相が交渉で解決できる道を模索する中、国防大臣はテロリストの要望に応えることに反対し、士官たちとひそかに人質奪還計画を進める。
ドイツ過激派「革命細胞」"RZ"の男女2名と"PFLP"2名によるエールフランス機ハイジャック。
飛行機はPFLP創設メンバーと懇意なアミン大統領が独裁を敷くウガンダ・エンテベ空港に着陸、犯行声明と要求を出した。
イスラエルのラビン首相は交渉ルートを探るが、ペレス国防大臣は秘かに奪還計画策定を始めた。
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組織衰退の危機感が有った"RZ"的には覚悟の犯行。
何処か連合赤軍を思わせる雰囲気で、特に女性のブリギッテには連赤・永田洋子がダブって見えた。
因みにハイジャック犯が要求した釈放テロリスト50名の中に、テルアビブ空港乱射事件の岡本公三も含まれている。
イスラエル首脳は事件を受けて対応が分かれた。
52歳の穏健派ラビン首相と51歳強硬派ペレス国防大臣 ―― 若い指導者は静かに対決した。
参謀本部直属の精鋭部隊からなる救出チームは何度もシュミレーションを重ねた上での作戦だったが、現場ではアクシデントが生じて指揮を取ったヨナタン・ネタニヤフ中佐が命を落とした。
彼が亡くなった事に衝撃を受けた弟ベンヤミンはアメリカから帰国、のちに政治家となり1996年、首相に就任した。
因みにこの時、争った労働党党首で前首相がペレスだった。
“奇跡の奪還” “奇跡の救出劇”と呼ばれた「エンテベ空港奇襲作戦(通称:サンダーボルト作戦)」の映像化。
群像ドラマ的な脚本にしたことでポリティカルサスペンス呈な物語になってて、緊張感も凄いけれど、当事者たちの複雑な心理描写が描かれていて、実に奥行きのある作品に仕上がっていた。
これは傑作ですね。
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