06
2020
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4月の涙
CATEGORY映画-欧州

1918年フィンランド内戦末期、右派の白衛軍は左派の赤衛軍の残党たる女性兵を追い詰め、乱暴した揚げ句に逃亡兵として射殺する殺りくを繰り広げていた。
地獄のような状況下で、女性兵のリーダーのミーナ(ピヒラ・ヴィータラ)は脱出途中に敵の准士官アーロ(サムリ・ヴァウラモ)に捕まってしまうが、アーロはほかの兵士と違い彼女を公平な裁判にかけるために奔走する。
1917年、ロシア革命が波及して発生したフィンランド内戦。
1918年4月に入り、右派白衛軍の勝利は確実となり、左派赤衛軍の残党狩りが行われていた。
ミーナ率いる女性軍も逃亡中に右派白衛軍に捕まり、レイプされた挙句に銃殺される。
奇跡的に生き残ったミーナはアーロ准士官に再び捕まるが、アーロは公平な裁判を上官に主張する。
裁判の為にボートでエーミレ判事の許へ向かったアーロとミーナだが、ボートが転覆、二人は無人島に辿り着いた。
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軍人としての矜持第一で生きてきたアーロに芽生えた愛 ―― 結構な純愛
それは解っていたミーナにもアーロに対する特別な感情が有ったが、それ以上に大切なモノがあった。
作家出身のエーミレ判事は本意でない職務に心を病み、偏執的な愛情表現しか出来なかった。
慟哭、絶望、諦念、葛藤の末、それぞれが一縷の望みが有った筈なのに、救われない二人と、色々抱えて生きていく一人。
戦争映画だから凄く残酷だけど、それ故に人間性の根源に触れた文学テイストが深い物語。
一部史実に基づいていたレーナ・ランデルの小説の映像化作品は、世界各国で高評価なのも納得。
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