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04
2020

悪名残すとも

CATEGORY書籍







書籍01
悪名残すとも /吉川永青」

天文九年の師走。毛利元就の居城、安芸国の郡山城に尼子軍が攻め寄せようとした時、一万の援軍が颯爽と現れた。
まだ二十歳の美しき軍師の名は陶隆房。毛利家を従える大内義隆の重臣にして、援軍の大将を務める男だった。
見事な戦略により尼子軍を打ち破った隆房は、毛利元就の盟友として、親交を深めていく。
だが、隆房の敵は、外部だけではなかった。下克上の悪名を背負った武将の儚き半生を描く、長篇歴史小説。



陶隆房 ―― 戦国中期の西国の雄、大内家で代々筆頭家老を務める陶家の当主。
眉目秀麗な弱冠二十歳の指揮官は、毛利軍を包囲した尼子の大軍を鮮やかな戦略で撃破してみせた。
その才を毛利元就も認め、二人は親子程の年の差あれど親交を深めていくのだが・・・・。



小姓を務めた時から衆道の仲だった主君大内義隆との関係。
主従の信頼は揺るぎなモノと確信していた筈が、何時しか主君は右筆上りの相良武任の進言に左右されていた。
元々、覇権主義では無かった大内義隆は、一層厭戦的となってしまう。


 ―― 「もはや、これまで」
陶隆房の決断は当主の交代。
"大内家"を残す事が第一。―― そのためなら悪党の汚名が残っても構わない。


 ―― 「陶隆房、甘いわ」
毛利元就は陶隆房が大内家を滅亡させると思ってた。―― それならば納得出来た。
陶隆房の大義が中途半端だから、野望が出たし大義名文も手にした。


陶隆房にしてみれば、どんなバカ殿でも主君は主君。
手を尽くし、言葉を紡いで紡いでも主君に届かない。
悪逆非道となったのは結果で有って、崇高な理想は失わなかった。
その決断までの苦悩、移ろいの描写は実に良かったと思う。

対する毛利元就。
後年云われるえげつない"謀略" "調略"は割と薄めだけど、内面冷血感はしっかり描かれてた。

もう、最高に面白かった。
主君を自害に追いやった後、厳島の戦いで毛利元就に破られた部将。
謂わば下剋上に失敗した悪役として知られてきたのが陶隆房。
実の処、その程度しか知らない部将だったけれど、この作品でイメージが一変しました。。
昨年、中国地方に3泊4日で行ったお陰で、頭の中に地図を描けたのも大きかったな。





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