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26
2019

チャンブラにて

CATEGORY映画-欧州







チヤンブラにて
南イタリアのスラム、チャンブラには昔から差別を受けてきたロマの人々が暮らしている。
まともな職に就くことのできない彼らは、窃盗で生計を立てていた。
14歳の少年ピオ(ピオ・アマート)は、兄のコジモ(コジモ・アマート)から生活する術を学び、家族や仲間を支えていた。
ある日、父と兄が警察に捕まり、ピオに負担がのしかかる。



南伊カラブラアのロマ族コミュニティ -- ジョイア・タウロ。
大人は正業に就かない、子供は学校に行かない。
大人を見て子供達は酒を飲み、煙草を吸い、犯罪を覚える。

アマート家の次男ビオは兄に教えられて窃盗を覚えていくが母親は嘆く。
犯罪に手を染めて欲しくないのは親心だけれども、それでは生きていけないから複雑な心境。
ブルキナファソからやって来たアイヴァとビオは親友。
アイヴァは最近のビオが心配だった。

或る日、父親と兄が逮捕され、家族を養う必要に迫られたビオの窃盗はエスカレートしていく。
余裕が出て来たビオは、あろうことかアマート家と関わりの深いイタリアマフィアの自宅に侵入して捕まってしまう。
家を追い出されたビオに対し、兄は非情の選択を迫って来た。



西ヨーロッパでも稀だと云われる劣悪な環境下での暮らしを強いられるイタリアのロマ族。
有形無形の制約が彼等を苦しめる。
その境遇は諦念と共に善悪の分別を彼方に押しやる。
ジョナス・カルビニャノ監督がジョイア・タウロを訪れた際に出会った少年、その家族、更にそこに暮らすロマ族の人々がそのまま出演した作品。
物語は限りなくノンフィクションに近く、演じる彼等の所作は実にリアル。
観終わった誰もが思う。―― これはドキュメンタリーなんだと。



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