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21
2017

サーミの血

CATEGORY映画-欧州








サーミの血

1930年代、スウェーデン北部。山間部で生活する中学生エレは、少数民族サーミ人であることから差別や偏見にさらされていた。
成績が良い彼女は街の高校に進んで、民族衣装を着ることを強いられテントで暮らしているのを見世物のように眺められる日々から抜け出そうと考えていた。
だが、教師からサーミ人に進学の資格がないと言われてしまう。
ある日、彼女は村の夏祭りでスウェーデン人少年のニコラスと出会い……。



一人の老婆 ―― エレ・マリャが息子、孫娘と故郷に帰って来た。
妹の葬儀なのに出席を拒むエレ・マリャ。・・・・・・物語は彼女の少女時代へ。

エレ・マリャの少女時代 ―― 1930年代のスウェーデン。
先住民サーミ人は執拗な差別、様々な偏見の中暮らしていた。
寄宿学校に通うエレ・マリャは、優秀な成績にもかかわらず、進学の為の推薦状すら書いてもらえなかった。
そもそもサーミ人に進学なぞ無理な話だからという理由で。

近くのダンスパーティに忍び込んだエレ・マリャは、クリスティンと名乗り、一人の若者ニコライと知り合う。
一度は連れ戻されたものの、この地を出ることを決意したエレ・マリャは電車に飛び乗り、ニコライの暮らす街へ。
ニコライの自宅へ無理を言って泊めてもらい、その晩ニコライと体を交えたエレ・マリャだったが、翌日両親から追い出されてしまう。
その後、ひょんなことから学校に入ったものの授業料が払えない。
町で頼る人のいないエレ・マリャはニコライの家へ向かうのだが屈辱的な仕打ちの挙句に見放されてしまう。
仕方なく故郷へ帰り母親に訴えるエレ・マリャ ―― 一度は断った母親が折れた。
そこには妹の訴えが有った。

そして、物語は現代へ。



物語はシンプルで静謐な展開だけど衝撃さは桁外れだった。
エレ・マリャがクリスティンとなって生きるために失ったものと得たもの。
闘った強さと、切り捨てる強さは同義で、それは必然非情で、当然の犠牲が伴われる。
物語とは云え、姉を信じて見送り、自身は地元に留まった妹の心境と、その後の半生は想像を絶するものだったと思う。
ここまで描き切った信念が凄い脚本/監督のアマンダ・シェーネルも父親がサーミ人。
エレ・マリャ演じたセシリア・スバルロク含め何人かのキャストがサーミ人だと云う。

一部の皆様が“北欧の理想郷”と絶賛するスウェーデンの暗部は、今尚続いていると云う。
かといって、それを批判する資格は日本人にはないけれどね。

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